【アクティブラーニング全般】「深い学び」とは、どういうことを指すのですか? vol.28
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「主体的・対話的な学び」はイメージできるのですが、「深い学び」とは、どういうことを指すのですか?
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平成27年8月26日に出された「教育課程企画特別部会における論点整理」の中で、「深い学び」に...
先生からのお悩み募集中 参加型学習・アクティブラーニング型授業を実践する上での、先生方のお悩みをお寄せください。平成27年8月26日に出された「教育課程企画特別部会における論点整理」の中で、「深い学び」について下記のように触れられています。
(ⅰ)習得・活用・探究という学習プロセスの中で、問題発見・解決を念頭に置いた深い学びの過程が実現できているかどうか。
新しい知識や技能を習得したり、それを実際に活用して、問題解決に向けた探究活動を行ったりする中で、資質・能力の三つの柱に示す力が総合的に活用・発揮される場面が設定されることが重要である。教員はこのプロセスの中で、教える場面と、子供たちに思考・判断・表現させる場面を効果的に設計し関連させながら指導していくことが求められる。
(ⅱ)他者との協働や外界との相互作用を通じて、自らの考えを広げ深める、対話的な学びの過程が実現できているかどうか。
身に付けた知識や技能を定着させるとともに、物事の多面的で深い理解に至るためには、多様な表現を通じて、教師と子供や、子供同士が対話し、それによって思考を広げ深めていくことが求められる。こうした観点から、前回改訂における各教科等を貫く改善の視点である言語活動の充実も、引き続き重要である。
上記の(ⅰ)(ⅱ)は、
・学びは、知識を習得することに止まらず、それを活用し、自ら探究することで深まる。
・他者と一緒に学んだ方が、考えも広がり、深まる。
と要約することができます。
自分一人で分かったつもりになっていても、他者に説明してみたらうまく言えなかった、他者の話を聴いたら自分の気づかなかったことが分かった、そうした対話的活動を通して学びが深まるということになると思います。
ただ、ここで強調しておきたいのは、学びが自らの「探究」につながっていくことです。知識を理解し記憶することも重要ですが、それを通して対象に対する「観」を形成し、その知識なり経験なりが「自分のもの」になることこそ「深い学び」です。例えば、日露戦争について授業で学び、生徒や大人たちとのディスカッション、さらには、教科書以外の書籍などを通して得たことをもとに、自分なりに「日露戦争とはどういうことだったのか」という理解を得ることだと思います。