第1回
2015.12.16
初のアクティブラーニング全国調査の結果を大公開!
教えて!高校のアクティブラーニング
教科別ALの視点に立った参加型授業の実施率
国語、外国語では50%以上、地歴・公民、理科でも40%以上でアクティブラーニングの視点に立った参加型授業が実施されている一方、数学では26%と、教科によって取り組み状況に差が出ました。本調査で「アクティブ・ラーニング」という言葉のイメージについて聞いたところ、国語の先生方の36%が「以前から取り組んできた学習である」と答え、国語に関しては多くの先生が、以前から地道に取り組んでいらしたことがうかがえます。また、外国語の先生方は、5教科中最も高い44%が「アクティブラーニングは積極的に取り組むべき学習である」と回答しており、アクティブラーニングの導入に積極的であることがうかがえます。一方、数学は「アクティブラーニングは以前から取り組んできた学習である」とする回答が5教科中最も低く、「イメージが湧かない」との回答は5教科中最も高くなっており、今後、数学でのアクティブラーニングのあり方を探る中で、取り組み事例が増えていくと変わってくるかもしれません。とはいえ、各教科の特徴によって、参加型学習の定義へのあてはまりやすさには違いがあると考えられます。そのため、この結果を解釈する時には、数値が高いからといって単純に授業の改善が進んでいることを示すことではないことに留意する必要があるでしょう。
上図は、ご自由に引用・転載していただいて構いません。また、引用・転載にあたっては、事前にご連絡をいただく必要はありませんが、必ず以下の【出典記載例】に則って、出典をご明記ください。
【出典記載例】
木村充, 山辺恵理子, 中原淳 (2015). 東京大学−日本教育研究イノベーションセンター共同調査研究 高等学校におけるアクティブラーニングの視点に立った参加型授業に関する実態調査: 第一次報告書.
http://manabilab.nakahara-lab.net/wp/wp-content/uploads/2015/12/1streport.pdf