第1回
2015.12.16
初のアクティブラーニング全国調査の結果を大公開!
教えて!高校のアクティブラーニング
ALの視点に立った参加型授業の効果
アクティブラーニングの視点に立った参加型授業を行っている学校では、どのような効果を感じているのでしょうか。学校としても、教科主任の先生としても、「コミュニケーションスキルの向上」、「自分の考えを深め、表現する力の向上」「他の人と一緒に学ぶ楽しさの理解」といった効果が実感されているようです。一方、「地域社会との交流や相互理解」「職業や勤労に対する意識や理解」については、現場の先生方からは効果があまり実感されていないようです。現状として、社会体験や地域の課題解決など「社会活動型」の活動はあまり行われておらず、地域社会と連携した授業の導入はあまり進んでいないのかもしれません。また、「進学実績の向上」や「学習習慣の定着」について、あまり効果を実感していないという結果が出ていますが、実際にアクティブラーニングに積極的に取り組んでいる学校が、必ずしも「学業成績の低下」や「受験に必要な学力向上につながらない」といった課題を感じているわけではなく、教員のスキルの向上や授業方法の工夫などが今後の課題といえそうです。
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【出典記載例】
木村充, 山辺恵理子, 中原淳 (2015). 東京大学−日本教育研究イノベーションセンター共同調査研究 高等学校におけるアクティブラーニングの視点に立った参加型授業に関する実態調査: 第一次報告書.
https://manabilab.nakahara-lab.net/wp/wp-content/uploads/2015/12/1streport.pdf