第12回
2016.11.09
ひとはもともとシティズン?!
教育は個人を民主主義政治のために準備する必要などない
マナビや教育について、ちょっと立ち止まって考えてみるきっかけづくりを目的にした、「3分でわかる!マナビの理論」。
第12回の今回は、マナビラボの新メンバー・村松灯さんをお迎えして、シティズンシップ教育の転換を唱える教育哲学者ガート・ビースタの『Learning Democracy in School and Society』(2011年)からの1節をご紹介します!
教育は、子どもを「社会化」させるためのもの?
それとも、子どもの「主体化」を促すためのもの?
既存の秩序に適応することを目指す「社会化」の構想では、
「市民」や「シティズンシップ」と言ったときにも
いまある社会に適応しながら活動する「よい市民像」を固定化してしまいます。
一方で、「主体化」の構想という立場に立つと、
この社会に生まれた以上、生まれたときから誰しもが「市民」だ
という考え方に辿り着きます。
「教育は個人を民主主義政治のために準備する必要などない。
むしろ、民主主義政治への関与を通してこそ、
政治的主体性が生成するのである」
「ひとはもともとアクティブ・ラーナー!」なだけでなく、
「ひとはもともとシティズン!」なのかもしれません!
(出演:村松灯)
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取材
山辺 恵理子
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撮影
松尾 駿