第6回
2016.03.02
お待たせしました!アクティブラーニング全国調査の結果を大公開!~第二弾~
教えて!高校のアクティブラーニング
理科の参加型授業の特徴
理科では、「自分の考えを言語で表現する力」「各教科で身につけた知識・技能を活用する力」「自分の考えを深める思考力」などをはじめ、先生が生徒に身についてほしいと考えている力は多様でした。これら上位の項目の顔ぶれに教科による違いはあまりありませんでした。
学習活動としては「実験室などでの実験や観察」「データの整理・分析やレポートなどのまとめ活動」「教員による思考の活性化を促す説明や解説」などに取り組んでいました。
工夫としては「自作プリントや模型・実物の提示など、アナログな教材教具の工夫」「生徒にあらかじめ学習のねらいを伝えるなど、学習の到達点を意識させる工夫」「学習活動の各場面で生徒の学習を促す動機づけの工夫」などを取り入れていました。
悩みとして「授業の時数が足りない」「授業前後の教員の負担が増加する」「授業の進度が遅くなる」などを感じていました。
理科では、実験や観察を通して科学的に探究する能力と態度を育てることを重視しており、理科での参加型授業の特徴も「実験や観察」「自然体験・社会体験活動」など、体験を通した学びを重視しているところにあるようです。一方で、このような授業には時間や設備が必要で、「時数の不足」や「予算、施設・設備の不足」を悩みとしているところにも特徴があるといえます。
上図は、ご自由に引用・転載していただいて構いません。また、引用・転載にあたっては、事前にご連絡をいただく必要はありませんが、必ず以下の【出典記載例】に則って、出典をご明記ください。
【出典記載例】
木村充, 山辺恵理子, 中原淳 (2015). 東京大学−日本教育研究イノベーションセンター共同調査研究 高等学校におけるアクティブラーニングの視点に立った参加型授業に関する実態調査: 第二次報告書.
http://manabilab.nakahara-lab.net/wp/wp-content/uploads/2016/03/2ndreport.pdf